国指定重要文化財 初山宝林寺

近藤登之助貞用


 
近藤貞用は、慶長11年(1606年)に近藤季用(すえもち)の長男として生ま
れた。慶長17年亡き季用の跡職を仰せ付けられ「登之助」を襲名し、駿府城内
で家康に御目見得をし、その席で家康十男頼宣に召仕えるようにとの上意あり、
その日より奉公した。

遠州五近藤の本家、金指近藤家2代目の当主となった貞用は、5千有余石の首
領となり遠州に本拠地をおいた。

後に隠元禅師の日本残留に努めた貞用は隠元禅師より法名「語石居士」を賜り
黄檗の厚い信奉者となり、独湛禅師を遠州に招請し、5万坪の敷地を寄進し、初
山宝林寺を建立した。

独湛禅師の布教を助け、この地の産業や文化の向上に努めた貞用は、91歳で
生涯を終え独湛禅師によって当山に葬られた。


静岡県指定文化財 近藤貞用夫妻画像 喜多元規筆 独湛題 宝林寺蔵
金 指 近 藤 家 墓 所