Houunzenji
大阪府堺市美原区今井192  TEL(072)361-4419

境内案内

大雄宝殿

貞享元年(一六八四年)建立。当山の本堂で、大雄宝殿(だいおうほうでん)と称します。御本尊は釋迦如来・薬師如来・阿弥陀如来の三尊ですが、背後に各々小さな尊像を一千百十一体ずつ配し、合わせて三千三百三十三体になります。広大無辺な三千世界をあらわす仏像は全て木彫で金箔が施されており、一六八四年に大阪の豪商、今津浄水居士により寄進されました。御本尊の両側奥には聖徳太子・傅大士・伽藍神、堂内右側面には十六羅漢、左側面には今津浄水居士と開山慧極禅師に帰依された方々をお祀りしております。

耀先殿

元禄十五年(一七〇二年)建立。狭山藩第五代藩主北条氏朝公が祖先の霊をお祀りする為に建てられました。正面にはセイロン(現在のスリランカ)のパンニャティッサ大僧正から贈られた釋迦如来像。堂内には北条家と檀信徒各家の位牌等をお祀りしております。また本堂北側には第十一代藩主氏燕公の墓所がございます。

開山堂

元禄十四年(一七〇一年)建立。当山開山慧極道明禅師の古稀の祝いとして建てられました。正面には禅師の寿像を、堂内側面には法雲禅寺歴代住職と有縁の僧侶の位牌をお祀りしております。また後水尾天皇の御息女光子内親王から賜った「大機」の扁額がございます。

天王殿

宝永元年(一七〇四年)建立。黄檗宗独特の堂宇。本山をはじめ数ヵ寺にのみ現存しています。その名の通り四天王がおられ、侵入者からお寺を守って下さっています。正面には布袋尊(弥勒菩薩の化身)、その反対側には菩提達磨大師をお祀りしております。

厄除け観音

曹洞宗の僧「宗月」が霊夢により掘り出した秘仏「掘出観音」の徳を讃え、さらに人びとの繁栄と厄除を祈願し、台座を合めて約十メートルの厄除大観音菩薩を建立。河内西国観音霊場の巡礼をされる方にもお参り頂いております。

その他の堂宇

録では、当山には開山以来、大小合わせて四十以上の堂宇が建立されたとあり、近年に新築や改装されたものを含め、山門・南門・方丈・鐘楼・六角堂・慧極殿・庫裏など十棟以上を現在に残しております。また、宇治の本山萬福寺に倣い、中国の建築様式が色濃く用いられています。

七福神めぐり

昔、天保の大飢饉が起こり、その上幕府の悪政に一揆などの暴動が発生し、人心の荒廃も極限状態であったそうです。そのとき当山の守護神として祀られていた弁財天と布袋尊が、神の国におられる五神を招請し、七福神が勢揃いされた結果、その神通力の加護により大飢饉も鎮まり、ここ河内の国に平穏と豊穣が蘇ったそうです。その後当山境内の西除川より宝船に乗り神の国へ旅立たれたと伝えられております。天王殿正面に布袋尊、鎮守堂に弁財天、五神を旧流の西除川周辺に安置し平安を祈願致しております。